元号(年号)は誰がどう決めるの?元号の決め方について解説します

天皇陛下が生前退位、つまり生きているうちに天皇の地位を降りる意向を示したことが報じられました。

ここ数年のうちに天皇の地位を譲位することを望まれているようです。

天皇陛下は、2008年にはストレスが原因とみられる不整脈や胃・十二指腸に炎症、2012年には狭心症の症状が認められることなどから心臓の手術を受けるなど、体調面でかなり負担がありました。

こうしたことからも生前退位については以前から考えをお持ちになっていたようです。

天皇が変わると元号（年号）が変わりますが、元号はいったい誰がどのように決めているのでしょうか？

そこで今回は、元号の決め方についてできる限りわかりやすくまとめてみましたのでご紹介します。

元号とは？

元号とは平成など、特定の年代に年を単位として付けられる称号のことを言います。

過去には中国やベトナム、朝鮮半島などのアジアの国々を中心に使用されていました。

日本で初めての元号は大化の改新で有名な大化になります。

こうした元号は、元号法という法律によって決め方が定められています。

以下が元号法です。

• 第1項　元号は、政令で定める。
• 第2項　元号は、皇位の継承があつた場合に限り改める（一世一元の制）。

つまり、天皇陛下が地位を譲ったとき（基本的には崩御したとき）に限って政府の命令で決めます、ということですね。

元号については、第2項に「一世一元の制」という天皇が在位している間は勝手に元号を変えてはいけないという制度があります。

というのも、歴史的にはその当時の天皇が在位している間でも災害など縁起が悪いことが起こったり、あるいは逆に良いことが起こったときに結構変更されていました。

天皇在位中には勝手に元号を変えない、と決めたのは明治になってからです。

ちなみに、元号法というのは日本の法律の中で一番短い文章のようです。

元号は誰が決めるのか？

元号の決め方について書かれた法律が元号法ですから、元号法に基づいて決められます。

つまり、政府が決めるということですね。

とはいえ、安倍首相など内閣の方々だけで決められるかというと、それは難しいことです。

一度決めたら、「何かこの元号だと世間のウケがよくないしダサいから変えちゃおう！」とはいかないので、かなり慎重に決めないといけないわけです。

ただ、内閣の方々だって専門的な知識があるわけではないでしょうから、そこは専門家にも協力をお願いしたいところ。

そこで大学の教授など、専門的な知識を持つ有識者がまずは候補の元号を考えます。

元号の基準については、Wikipediaには

1.国民の理想としてふさわしいようなよい意味を持つものであること。
2.漢字2字であること。
3.書きやすいこと。
4.読みやすいこと。
5.これまでに元号又はおくり名として用いられたものでないこと。
6.俗用されているものでないこと。
（出典：https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%83%E5%8F%B7%E6%B3%95）

と書かれてあります。

こうして出てきた候補の中から、閣議や衆参両院正副議長と協議して決定します。

最終的な発表は、そのときの内閣官房長官が発表します。

平成のときは当時の内閣官房長官だった小渕恵三元首相が発表しました。

現在なら、今のままで行くと菅義偉内閣官房長官ですね。

ここまで見てきたように、元号を決めるのは政府の仕事ですから天皇陛下の意見が入ることはないようです。

ですので、次の元号も皇太子さまなど皇室の方の意見は入ることはないでしょう。

元号(年号)は誰がどう決めるの?元号の決め方　まとめ

まだ正式に決まったわけではありませんが、これから生前退位に向けて話が進んでいきそうです

元号については、そもそも元号っているのか？西暦の方がわかりやすくていいのでは？という意見もあるようです。

特に、役所に提出する書類などは元号で書かないといけないものが多いです。

そのため、西暦だけにしてくれたほうがいいと感じる人も結構いるみたいですね。

たしかに、今平成何年だろう？と思うときはありますので、提出書類とか事務的なものは簡単にしてくれたほうがありがたいですよね。

ただ、個人的には平成とか昭和という言葉やまとまりはそれぞれのイメージがあって何となく好きなので、なくす必要はないかなと思います。

こうした問題はなかなか難しいことですが、今回の話によって元号について多くの人が考える契機になればいいですね。

平成の次の元号候補や予想として、Twitter上での面白い反応を拾ってみました

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